次亜塩素酸水の作り方をご紹介!適切な希釈濃度って?
自分で次亜塩素酸水を作るときの適切な希釈濃度は、どのくらいなのでしょうか。
やしまる
除菌や消毒、消臭など様々な効果を発揮することで知られる、次亜塩素酸水。
肌や人体にも優しいため、使い勝手も抜群です。
特にここ数ヶ月、アルコール除菌スプレーなどの品薄状態が続いていたため、より次亜塩素酸水が注目されているように感じます。
ここでは、目的別に最適な希釈濃度についてご紹介するので、ぜひ自分で次亜塩素酸水を作ってみてくださいね。
● 次亜塩素酸水の希釈濃度が知りたい!何倍に薄めればいいの?
こんな疑問のある方、必見です。
それでは早速、見ていきましょう。
次亜塩素酸水とは?
次亜塩素酸水とは、塩酸や塩化ナトリウム水溶液を電気分解して作ったものです。
市販品では、「除菌水の素」として「ジクロロイソシアマル酸ナトリウム」などが売られていますね。
次亜塩素酸水は弱酸性で人体に害はなく、手の消毒やペットの消臭などにも使われています。
しかし似た名前のものに「次亜塩素酸ナトリウム」があるのですが、こちらは使い方に要注意!
次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性で、塩素系漂白剤を使ったものになります。
触ったときにぬるぬるした感じがするので、触ればすぐに分かりますよ!
こちらは手に使うと手荒れの原因にもなりますし、舐めてしまうと危険なため、ペットへの使用はできません。
名前は似ていますが、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは危険度も使用目的もまったく別のものだということを、覚えておいてください。
やしまる
今回手作りするのは、人体に無害な「次亜塩素酸水」のほうになります。
次亜塩素酸水は自宅で簡単に作れる!次亜塩素酸水の作り方
それでは、次亜塩素酸水を自宅で作る方法をご紹介しましょう。
次亜塩素酸水は、
- 「素」を買って原液を作る
- 「原液」から薄めて作る
という2通りの作り方があります。
それぞれ、説明していきましょう。
〈原液を作る場合〉
まずは、次亜塩素酸水の原液を作る方法からご紹介します。
● 2リットルのペットボトル
● ビニール手袋
● はかり
手順としては、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム○グラムを水○リットルに混ぜるだけ。
今回は私のおすすめの除菌水の素(除菌研究所 次亜塩素酸水生成パウダー 120g)を使った次亜塩素酸水の作り方をご紹介します。
商品のサイズは思っている以上に大きいです!
(商品サイズが分かるようにダンベルを横に置いています)
開封すると、下記内容物が入っています。
- ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム60g 1袋 × 2個
- 計量スプーン(1.0g・0.25g)1本
- 説明書
商品パッケージに書いてある通り、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムをそのまま保存すると袋が腐食して塩素ガスが漏れてしまう危険性があるので、タッパーに入れ替えます!
取り扱う時は、保護メガネ、保護手袋、保護マスクを着用するようにしてください。
使わない分は湿気がなく、風通しの良い冷暗所で保管するようにしましょう。
今回は使い勝手の良い200mlの次亜塩素酸水を作っていきたいと思います。
スプレーボトルは100均に売っているので、まとめて購入するのがおすすめですよ!
こちらはダイソーの100均で購入した200mlのスプレーボトルです。
他にもダイソーにはこのような商品がありました!
種類が豊富なので、自分好みのスプレーボトルを探してみてくださいね。
今回は4種類(50ppm、100ppm、200ppm、400ppm)の次亜塩素酸水を作っていきたいと思います。
水道水 | ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム | 濃度 |
200ml | 0.016g | 50ppm |
200ml | 0.033g | 100ppm |
200ml | 0.066g | 200ppm |
200ml | 0.133g | 400ppm |
付属のスプーンを使って希釈してもいいのですが、50ppmの場合、軽量スプーン(0.25g)1杯分で水道水が3リットル必要になってしまうので、今回はデジタルスケールを使って原液を測ります。
ほとんどのデジタルスケールは0.01gからしか測れませんので、下記数値を目安に希釈するようにしてください。
- 50ppm ⇒ 0.01~0.02g
- 100ppm ⇒ 0.03~0.04g
- 200ppm ⇒ 0.06~0.07g
- 400ppm ⇒ 0.13~0.14g
※正確に測りたいという人は2リットルのペットボトルを使って希釈してくださいね!
このようにそれぞれ測った後、スプレーボトルにジクロロイソシアヌル酸ナトリウムと水200mlを入れて混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたら完成!なのですが、今回は4種類の次亜塩素酸水を作っているので目印が必要になります。
そこでスプレーボトルにシールを貼っていきます。
次亜塩素酸水には使用期限があるので、スプレーボトルに希釈した日時を記入しておくと便利です!
<今回紹介した除菌水の素の場合>
- 使用目安:1週間以内程度
- 最大保管日数:3か月~6か月以内
最大保管日数は6か月ですが、1か月で濃度が半分になってしまう為、1週間以内には使い切るようにしましょう!
やしまる
シールには①濃度②使用用途③希釈した日を記入するととても分かりやすいので、おすすめですよ!
✔今回紹介した商品一覧
〈原液を希釈する場合〉
もともとできている次亜塩素酸水の原液を使う場合は、もっと簡単です!
もともとの原液の濃度と、作りたい次亜塩素酸水の濃度が分かれば、原液を薄めていけば作ることができますね。
たとえば原液が500ppmの濃度だった場合、10倍に薄めれば50ppmの濃度の次亜塩素酸水ができます。
次亜塩素酸水の適切な希釈濃度とは
次亜塩素酸水を手作りするメリットは、自分で目的に応じた濃度の次亜塩素酸水を作れる、ということ。
やはり目的に応じて、適切な濃度というのは異なります。
ここでは、濃度別に適した使い方(目的)をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
〈~50ppm〉
次亜塩素酸水の中でも最も濃度の低い(薄い)50ppmの次亜塩素酸水は、【ヒトやペット】に使います。
たとえば手洗い後の手指の消毒や、マスクの消臭、ペットの体を拭くときなどは50ppmの次亜塩素酸水がおすすめ!
やしまる
赤ちゃんが使うオモチャなどはモノですが、すぐに舐めてしまう可能性もあるので、赤ちゃん用品は50ppmでもいいかもしれません。
※次亜塩素酸水は有機物と反応すると水になるため、舐めても害はありません
500ppmの次亜塩素酸水原液を希釈する場合は、10倍に薄めます。
原液50ミリリットルを、水道水500ミリリットルで薄めるとちょうど良いくらいの量が作れますよ!
ちなみに冒頭でもお伝えしている通り、次亜塩素酸水はペットの消臭にも効果的です!
ペットを飼っている方はこちらも合わせてご覧ください。
〈50ppm~100ppm〉
50ppm~100ppmの次亜塩素酸水は、日常生活のなかでは最も使う頻度が多い濃度といえます。
物品の除菌や消臭などであれば、100ppmの次亜塩素酸水がぴったり!
ペット用品はもちろん、部屋のカーペットやカーテン、ソファーの消臭、テーブルやドアノブの消毒などには100ppmの次亜塩素酸水を使いましょう。500ppmの原液なら、5倍に薄めれば100ppmになります。
100ミリリットルの原液を500ミリリットルの水道水で薄めれば、濃度100ppmの次亜塩素酸水が600ミリリットル作れます。
〈200ppm〉
200ppmの次亜塩素酸水は、キッチンやお風呂場の排水溝など、ニオイのきつい場所におすすめ!
シンクや排水溝など、ニオイの気になるところに使いましょう。
限られた場所でしか使うことはないので、たくさん作っておく必要はありません。
500ppmの原液を2.5倍に薄めれば良いので、原液100ミリリットルを250ミリリットルの水で薄めればOKです。
〈~400ppm〉
400ppmの次亜塩素酸水は、市販されていて一般で使う濃度としては、最大に近い濃さです。
ノロウイルスなどの際の緊急除菌など、使う場面はかなり限られています。
400ppmの原液ならばそのまま、500ppmの原液なら1.25倍に薄めてから使ってくださいね!
次亜塩素酸水を作るときの注意点
次亜塩素酸水を作るとき、一番気を付けてほしいのは「作りすぎない」こと。 やしまる
次亜塩素酸水は空気中の有機物と反応すると水になるという特徴があるので、たくさん作ってボトルに保管している間にも、水に変化していってしまいます。
いざ使うときに水になっていては、意味がありません。
原液は作りすぎず、希釈も使うときに行うようにしましょう。
だいたい原液の製造から半年以内に使いきることがベストなので、原液を買うときや作るときは、半年以内に使いきれるかどうかを考えてみてくださいね。
まとめ
次亜塩素酸水の作り方や、希釈濃度についてお話ししました。
● 希釈濃度は使用目的によるが、消臭や除菌などの日常生活で使う場合は、50ppm~100ppmくらいで良い
● 半年以内に使いきれる量を作る
除菌や消毒、消臭など幅広く使える次亜塩素酸水。
最適な希釈濃度は目的によって異なりますので、目的に合わせて原液を希釈して、次亜塩素酸水を作っていきましょう!
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